メニュー

泌尿器科

早期に正しい治療を受けることは
生活の質(QOL)向上にも直結します

泌尿器科領域では腎臓や尿管、膀胱をはじめとした排尿機能や、精巣や前立腺など生殖器に関わる疾患を中心に扱っております。

「トイレに行く回数が増えた」「夜中にトイレで頻繁に目が覚める」「残尿感がある」「排尿の際に痛みを感じる」「尿の出方がおかしい」などといったお悩みはデリケートな問題ながらも男女問わず幅広い年代の方々に共通して生じています。しかしながら恥ずかしさのほうが勝り、つい受診をためらってしまったり、症状が悪化してから慌てて診察にお越しになられる患者さんも少なくありません。

非常に繊細な部分であるがゆえに、なんらかの重大な病気が隠されている可能性も十分に考えられます。泌尿器に関する治療を正しく受けることは生活の質(QOL/quality of life)の向上にもダイレクトに関わります。少しでも異常を感じられたら、まずは早期に診察やご相談にお越しください。

排尿機能だけでなく生殖機能にも
直接的に関わる重要な部位だから―
異常に気づいたら早期に正しい診断と
適切な治療を受けることが大切です

Q最近このような変化や異常を感じていませんか?
  • 残尿感がある 
  • トイレに頻回に行きたくなる
  • おしっこが途切れやすい
  • おしっこが我慢できない
  • 尿の勢いが弱くなった
  • りきまないと尿がなかなか出てこない
  • 夜中に何度もトイレに起きるようになった など

排尿に関するお悩みは男女問わずとてもよくある事例です。デリケートな問題であるがゆえに誰にも打ち明けることができず、人知れず気に病み続けて精神的にもバランスを崩しがちです。原因も細菌感染など直接的な要因がわかるケースと、加齢によるホルモン変化、ストレスや生活スタイルの乱れにいたるまでさまざまな要因が複雑に絡み合って症状を生じさせているケースも非常に多くみうけられます。

いずれにせよ、早期に適切な改善を促すことで心身ともに健全な状態へ引き上げることができます。特に男性において泌尿器は生殖機能の役割も果たす重要な部位となります。異常に気づいたらできるだけ早期に受診やご相談にお越しください。

 

当院において患者さんから
特にご相談の多い疾患を一部ご紹介いたします

前立腺肥大症

前立腺とは膀胱下部にあるわずか15~20ml程度の小さな臓器です。精液を作り出す生殖器としての機能と、膀胱からの排尿コントロールを行う泌尿器としての2種の役目をつかさどる非常に重要な部位です。この前立腺の細胞がなんらかの原因によって異常増殖することによって肥大化する疾患が前立腺肥大症です。尿道圧迫によるさまざまな排尿障害を引き起こすだけでなく、感染症や腎不全などといった深刻な病気を招きやすいため早期に異常に気づき、適切な治療を行うことが重要となります。

診断においては直腸触診をはじめ、尿検査や血液検査、超音波による詳細な確認などを組み合わせて行います。治療にあたっては現在では薬物療法が主流となりつつありますが、肥大化し過ぎたものや痛みなどの症状が強い場合には手術を伴う治療が必要となるケースもあります。

尿道炎

尿の通り道である尿道が細菌感染を起こすことにより炎症が起きる病気です。特に男性に多くみられ、そのほとんどが性感染症(STI)によるものと考えられています。主原因としてはクラミジアや淋菌などが主で、さらにオーラルセックスによって咽頭部などにも感染してしまうことがあります。排尿の際には激しい痛みを伴い、白や黄色の膿のような分泌物が排出されることがあります。

膀胱炎

特に若い女性に多くみられる疾患です。排尿を我慢し過ぎたり、過度な冷えや疲労によるストレス、性行為や月経時の不潔な処理などがきっかけとなり、大腸菌や雑菌が膀胱粘膜内に侵入し繁殖します。「トイレに行く回数が増える」「排尿時に強い痛みを感じる」「尿がピンク色に濁る」などといった異常が現れることが特徴的です。尿検査で潜血の有無や白血球反応を調べたり、細菌の種類や抗生剤の効き具合などを分析することで膀胱炎による症状かどうかが判明します。抗菌剤を使用した治療を用いると比較的短期間で症状は改善しますが、1年以内に再発しやすいため注意が必要です。

過活動膀胱

膀胱に尿を貯める機能を畜尿と言います。尿道にある筋肉が緩んだり縮まったりすることで尿が外に排出されたり畜尿されます。過活動膀胱とはこの畜尿機能を正常に維持することができず、尿が外に漏れ出してしまったり、頻繁に尿意をもよおしてしまう病気を言います。

若い方からご高齢の方まで年齢問わずなりやすい病気ですが、50歳以上の男性にやや多くなる傾向があります。特に男性の場合には前立腺肥大症などの別の病気が隠れている可能性もあるため、尿検査や超音波検査を用いて正しく診断を受ける必要があります。治療にあたっては、薬物療法とともに排尿をコントロールする訓練をあわせて行うことが一般的です。

尿路結石

尿路結石は尿の中に溶け込んだ不要な物質(シュウ酸カルシウムなど)が結晶化し、腎臓から尿道までの尿路と呼ばれる部分に生じてしまう疾患です。血尿や排尿困難を伴い、別名「痛みの王様(king of pain)」と呼ばれるほどの耐え難い激痛が背中やわき腹にはしることで有名です。

夜間や早朝に起きることが多く、通常3~4時間痛みが持続します。一部には腎盂腎炎を併発し、38~40度の発熱を呈することもあります。結石が下部尿管にできると同時に膀胱刺激症状を伴うことも多く、頻尿や残尿感が起こります。診断には尿検査や血液検査に加え、超音波を用います。

日頃からできる予防法としては1日の水分を多く摂取(2Lが目標)するよう意識することや、夕食は就寝の4時間前にすませるなどといった工夫が有効です。

血尿

血尿とは尿に血液成分が混じることです。尿を作り出す腎臓や尿管に何らかの異常が起きているという非常に重要なアラートです。見た目ではっきりとわかるような赤い尿だけでなく、顕微鏡を用いた詳細な分析によって判明するものなど程度はさまざまです。がんなど命に直接的に関わる重大な疾患による危険信号である可能性も否定できませんので警戒が必要です。排尿痛や腹痛、腰痛など痛みを伴って排出される血尿もありますが、無症状の場合もあります。

診断には尿検査をはじめ、必要に応じて超音波検査を用いることがあります。原因が明らかな場合にはそれに応じた適切な治療を施しますが、残念ながら原因が特定できないことも多々あります。いずれにせよ定期的に検査を加えることで経過を見守る必要があります。

慢性前立腺炎

陰茎や陰嚢、鼠径部から下腹部にかけての鈍痛や不快感、頻尿や排尿時の痛みなどさまざまな幅広い症状が現れますが、急性前立腺炎と比べると症状の程度は軽いためご本人には自覚症状がないことも珍しくありません。長時間のデスクワークや運転など、前立腺部を圧迫しやすい姿勢を取り続けることや不規則な生活習慣、過度な飲酒や刺激物の摂取、睡眠不足やストレスなども要因のひとつとして挙げられることが多いです。

診断にあたっては急性前立腺炎と同様に、直腸からの触診に加え、尿検査と尿培養検査にて細菌感染の有無を確認します。必要に応じて抗菌剤などを用いた薬物療法を行いますが、原因がはっきりせず複雑化することも多いため生活習慣の改善を図るなど、長期間にわたる根気強い治療が必要となるケースもあります。

急性前立腺炎

前立腺内部が炎症を起こすことによって腫れ上がり、38℃以上の高熱や排尿時の痛み、排尿障害が現れます。さらに下腹部や会陰部、陰茎や精巣、腰にいたる部位まで疼くような痛みが生じることが特徴的です。

ひとつの原因として細菌感染が挙げられますが、非細菌性であるケースも非常に多いです。特に30~40代の若い男性に多くみられ、疲労やストレス、アルコールや冷えなどによる体の抵抗力低下も発症要因となりやすいことが指摘されています。その他、デスクワークや運転など長時間にわたる物理的刺激もひとつの要因として考えられています。

診断にあたっては、直腸からの触診に加え、尿検査と尿培養検査にて詳細に分析します。性交渉によるクラミジア感染が考えられる場合にはクラミジア検査も追加します。なんらかの細菌感染が認められた場合には抗菌薬を使用した治療となりますが、非細菌性であった場合には症状を緩和するためのマッサージや坐浴、リラクゼーション療法等をあわせて改善を目指します。通常は数週間で軽快しやすいですが、数か月にわたる長期間の治療が必要となる場合もあります。繰り返し発症されることもあるため、ご自身側での日頃からの注意も必要となります。

当院で取り扱っている各種検査のご紹介

尿検査

尿の濁りや潜血反応、尿路感染症の有無や沈殿物質についても確認できます。肉眼的検査に加え詳細な成分分析が可能です。尿を分析するだけでもその症状がどこに起因しているものなのか判明できる病名も非常に多くあります。

超音波(エコー)検査

肉眼ではわからない内部の異常がみとめられる場合に用いられます。特に泌尿器科領域では前立腺部の確認に必ず用いられる一般的な検査法となります。サイズや形の異常、残尿量やがんの有無なども確認できます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME