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内科

患者さん一人一人の声に真摯に耳を傾け
原因究明に全力を尽くします

内科系疾患は今現れている症状だけでなく、患者さん一人一人の特性や生活スタイルなどによっても治療方針や治療法が細かく異なります。当院は患者さん一人一人のお悩みの声に真摯に耳を傾け、救いあげるべき症状がどこにあるのかを精緻に見極めるため全力を尽くしております。

例えば一般的な風邪症状などは適切な治療に加え十分な休養を得ることで改善を見込めるケースが多いですが、その一方で自覚症状が薄いながらも深刻な病の初期症状が隠されている可能性も十分に考えられます。ささいな症状とお感じの場合にも、いつもと違う感覚や気になる点などあればぜひお早めにご相談ください。

初期の段階ほど症状は曖昧で説明しづらいもの―
必要に応じて適切な検査項目を組み合わせ、
精度の高い診療をご提供いたします

どんな病気でも初期の段階ほど症状は曖昧です。それゆえ、患者さんご自身でさえも具体的に説明することはなかなか難しいものです。可能な範囲でかまいませんので、今お感じになられている症状やご心配事を率直に医師やスタッフまでお伝えいただければと思います。

症状の感じ方においても個人差が大きく、ご自身で感じられている程度と実際の所見とにズレがみられることもしばしばあります。さらには複数の病によって引き起こされている可能性がある症状には多角的なアプローチが必要となります。当院では必要に応じて適切な検査項目を組み合わせながら、慎重かつ精緻な診断を行うよう努力いたしております。

 

当院において患者さんから
特にご相談の多い疾患を一部ご紹介いたします

高血圧症

健康診断で初めて自分が高血圧であることに気づき驚かれる患者さんはとても多いです。高血圧は“サイレントキラー”の異名を持つほど無症状のうちに血管や心臓に負担をかけ続けます。やがて脳卒中や心筋梗塞など命に関わる重大な事態を招きます。一般的に血圧の上の数値が140mmHg以上、下が90mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。全身性の疾患であるがゆえに時間の経過とともに複雑かつ深刻なダメージが与えられます。薬物療法に加え、食事療法や運動療法など早期に生活習慣の改善を図ることが非常に重要となります。

Q.どんな症状が出るの?

合併症がある場合、以下の症状がみられます。

  • 脳血管障害:めまい・頭痛・視力の低下・手足の麻痺・筋力低下などいわゆる脳卒中の予備軍となる症状
  • 心臓疾患:呼吸困難・むくみ・浮腫・体重増加・動悸・胸痛など
  • 腎臓病:多尿・夜間尿・たんぱく尿など
  • 動脈硬化:下半身の冷えなど
ご家庭での血圧の正しい測り方

血圧は脳梗塞や心筋梗塞など循環器系疾患の異常に早期に気づくために非常に重要な指標となります。長期的に正確な観察を続けるためにも、ご家庭においても正しい血圧測定を行うよう努めてください。

  • 起床後1時間以内の朝食前の時間(もしくは就寝前1時間以内)
  • 排尿を済ませ、適度な室温の静かな部屋にて測定する
  • 高血圧の薬が処方されている場合には服用前に測定する
  • 正しい姿勢で座り、 左右どちらか決まったほうの腕(一般的には利き腕の反対)で測定する
  • 血圧計は上腕にカフ(腕に巻く部分)を巻いて測るタイプのものを推奨します
  • カフは心臓の高さで腕は軽く伸ばしてテーブルの上に置く
  • 1回に2度測定してその平均値をとることを長期間続けること
  • 測定日時、朝か夕方かその日の体調などもあわせて記録する

血圧の測定前にNGとなる行為

飲酒・喫煙・カフェイン摂取・運動

「仮面高血圧」には要注意!

血圧は1日のうちでも時間帯や環境によって影響を受けやすいものです。測ったその瞬間は正常な値でも、それ以外の時間帯では数値が大きく変動することがあります。「仮面高血圧」と呼ばれており、例えば病院や健診時に測った際には正常な数値だったのに、ご自宅で測ると高い数値が出るといったような方がこれに該当します。脳卒中や心筋梗塞などが起きる可能性が通常の高血圧の人と同程度かそれ以上であることが指摘されているため注意が必要です。

高脂血症(脂質異常症)

脂質異常症とは、血液中にふくまれるコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)などの脂質が一定の基準よりも多い状態のことを言います。動脈硬化を引き起こしやすくなり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まります。自覚症状はほとんどなく、そのため突然に心筋梗塞などの発作に襲われる患者さんも少なくありません。食生活や適度な運動を取り入れるなどといった生活習慣の改善を早急に行うことが課題となります。重度の場合には薬物療法もあわせて行う必要があります。

コレステロールを減らそう

コレステロールが多い食品はひかえめに

コレステロールが多い食品(鶏卵、イクラやタラコなどの魚卵、ウナギなど)を食べ過ぎないようにしましょう。人によって、コレステロールが多い食品を食べるとすぐに血中コレステロール値が上がる人と、あまり反応しない人がいます。反応しやすい人は、特に注意が必要です。
ただし、これらの食品にも様々な栄養素が含まれています。まったく食べないのではなく、あくまでも食べ過ぎないことが大切です。

ビタミン類をたくさんとる

ビタミンCやEには、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防する働きがあります。ニンジン、カボチャ、トマト、ピーマンなどの緑黄色野菜や、魚ではサケやサバにもビタミン類が豊富です。ビタミンCとEは一緒にとると、より効果的です。

タバコをやめましょう

タバコは善玉(HDL)コレステロールを減らすうえ、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を促進します。動脈硬化の直接的な原因となりやすいので、ぜひ禁煙を心がけましょう。

ストレスを解消する

ストレスを受けたときに分泌されるストレスホルモンには、コレステロールを増やす作用があります。仕事が忙しい時や、人間関係で問題を抱えているときなどには、意識的にストレスがたまらないようにし、積極的に気分転換を図りましょう。また、夜更かしはやめて、睡眠をしっかりとることも大切です。

適度の運動をする

適度の運動をすると、善玉(HDL)コレステロールを増やすことができます。1日の歩数が2000歩未満の人に比べると、1万歩以上歩く人は10%以上もHDLコレステロールが多くなっています(厚生労働省「平成12年国民栄養調査」)。低HDLコレステロール血症の人はもちろんですが、全ての脂質異常症の予防や改善に、運動は非常に大きな意味を持っています。

中性脂肪を減らそう

腹八分目にする

慢性的な食べすぎによってエネルギーが余ると、中性脂肪となってどんどん蓄積されていきます。肥満を防ぐためにも腹八分目にしましょう。

  1. ゆっくり食べるクセをつける
  2. ひと口ごとによく噛んで食べる
  3. 食事の途中で箸を置き休む

アルコールを飲みすぎない

適量のアルコールには、善玉(HDL)コレステロールを増やす効果があります。ところが飲みすぎると、今度は中性脂肪を増やす原因となります。適量とは、1日あたりビールなら大瓶1本、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯程度までのことです。
アルコールそのものにカロリーがあるうえ、つまみなどで揚げ物などを食べると、カロリーオーバーの原因にもなります。

適度の運動をする

中性脂肪の中でも、さまざまな生活習慣病の原因となる内臓脂肪は、運動によって減らすことができます。ウォーキング、アクアサイズ(水中運動)、軽めのジョギング、エアロバイク(固定式の自転車こぎ)などの有酸素運動で、中性脂肪を効率よく減らしましょう。
1日10~15分程度の運動でもいいので、1日2~3回、週に4日程度は続けることが大切です。

夜間はあまり食べない

夜間は体をあまり動かさないため、エネルギー消費量が少なくなり、食べたものが中性脂肪になりやすい傾向があります。夜間に仕事をする人以外は、夕食のカロリーはひかえめにし、寝る前の夜食は食べないようにしましょう。

糖尿病

糖尿病は国内では890万人にものぼる患者数がいると推定されています。膵臓から分泌されるインスリンの働きが悪くなることで血糖値が慢性的に上昇してしまう疾患です。進行すると脳卒中や心筋梗塞、さらには眼や腎臓、神経などさまざまな部位に深刻な合併症を引き起こします。糖尿病には1型と2型の2種がありますが、95%以上が生活習慣と遺伝的要素によって発症する2型糖尿病の患者さんです。

治療においては食事療法・運動療法・薬物療法の3つの方法を効果的に組み合わせることによって血糖値を正常範囲に抑えるようにコントロールしてゆきます。近年では膵臓のインスリン分泌能力の維持・向上を目指す治療が主流となっています。

 

逆流性食道炎

食道へ胃酸が逆流するとむねやけが起こります。何度も繰り返されると食道の下部が炎症や潰瘍を起こし、逆流性食道炎と呼ばれる状態になります。肥満や腰の曲がった人に多くみられやすい病気ですが、近年では食生活の変化などから男女ともに患者数が急増しています。悪化すると食道の狭窄や出血、食道がんへの進行リスクが高まります。

Q.こんな症状に心当たりはありませんか?

  • むねやけ:最も多い症状。みぞおち辺りから胸の下、のどにかけて焼けつくような不快感を感じる
  • 呑酸(どんさん)やゲップ:口の中まで酸っぱい液がこみあげる
  • のどの違和感:炎症が起き痛みや異物感があり声が枯れやすい
  • 咳や気管支炎が起きやすい:逆流した胃酸が気管に吸い込まれ炎症を起こしやすい
  • 耳の痛み:食道への強い刺激が耳の痛みにつながりやすい
  • 胸の痛み:食道への強い刺激によって胸がしめつけられるような感じがする
  • 胃のもたれ:消化不良や腸に送り出す働きが弱まることで食べ物が長時間胃にとどまってしまい胃もたれが起きる

十二指腸潰瘍

本来ならば食べ物の消化を促す働きをする胃液が、何らかの原因によって胃や十二指腸の粘膜まで溶かしてしまう疾患です。悪化すると筋肉部まで深くえぐられ、漿膜を突き破り胃壁に穴を開けてしまいます。みぞおちや背中に鈍い痛みを生じ、胸やけや胃もたれ、酸っぱいゲップが上がりやすいなどといった症状が現れます。

原因のひとつとして指摘されるのはピロリ菌への感染です。ピロリ菌は胃内部に生息する細菌ですが、アンモニアや毒素を作り出すことで胃粘膜を直接損傷させます。ピロリ菌の感染経路についてはまだ不明な点が多いですが、上下水道の衛生事情が不十分だった団塊世代以前の世代の方々に多くみられる傾向があります。長期間にわたってピロリ菌による炎症が続くと胃がんにつながる危険も指摘されていますので早期の胃内部の除菌が必要となります。

高尿酸血症(痛風)

体の代謝によって生まれる老廃物(尿酸)は本来、血液などに溶けた状態で存在しています。しかし、正常に処理しきれない過剰な量(血清尿酸値7.0㎎/dL以上)となると関節や腎臓などに結晶化して異常をもたらします。いずれ痛風や腎機能障害、尿路結石、動脈硬化など命にかかわる危険な状態に進行します。食事内容の見直しや運動不足の解消などで肥満を防ぎ、正常な血清尿酸値を維持することが課題となります。特に甘いものやアルコールの摂取、プリン体の多い食品の摂取を控えることが効果的です。

花粉症

くしゃみや鼻水など風邪に類似した症状がみられます。植物の花粉(スギやヒノキなど)が主原因であり、特に連発するくしゃみや水のようにさらっとつたうアレルギー性の鼻水が出やすいことが特徴的です。同時に眼のかゆみを伴うことも多く、症状は花粉の飛散量に比例して悪化する傾向にあります。処方薬による治療とともに花粉を体内に取り込まないための工夫や対策が必要となります。当院では保険適応によるアレルギー検査を行っております。

花粉カレンダー

 

複数の疾患をあわせ持つ患者さんほど総合診療での包括的なケアが有効です
気になる症状をすでにお感じの場合にはぜひ早期に治療にお越しください

症状がまだ軽いからと言って油断していると、いずれ深刻な合併症へとつながってしまうことは実際の診療現場においてよくあることです。年齢や健康状態によっても急激な悪化を招き危険を伴います。特に高血圧や糖尿病、高脂血症などといった生活習慣病は、ご自身が自覚症状を感じる頃にはかなり進行した状態にある可能性が高いため注意が必要です。気になる症状を複数抱えた病態であるほど、幅広い知識と経験に富んだ総合診療によるアプローチが有効です。初期の段階こそ、ぜひ前向きに早めの受診を心がけてください。

どんな治療においても私たちが原点としているものは、まず患者さんが置かれている環境や背景を正確に理解し、お一人お一人のお話にしっかりと耳を傾けることです。原因がはっきりせず長年悩み続けられている症状がある方も、まずはお気軽に診察室にお越しください。

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